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  ソナー編:不要信号の種類と出方  
最近、ソナーに興味を示すアングラーが増えてきた。
ソナーは自船の前方や横方向など、超音波ビームを斜め方向に発射するため、受信信号には海中雑音が多く含まれる。垂直探知の魚探では鮮明な探知映像表示となる釣り場でも、ソナー映像ではノイズが目立つことが多い。特に、探知俯仰角(ティルト)を水平0度に近づけると、表層ノイズが顕著に現れる。そんな邪魔になる不要な信号も、発生の理屈が分かっていると操作性がグンとアップする。
今回は、ソナーの不要な信号とその種類、映像の出方についてみてみよう。

●広範囲に現れる表層雑音
最近、プレジャーボートに人気が出始めたサーチライトソナー。 ソナーは、画面の中心部を自船位置として海中の全周囲の様子を表示する。一見、円形パターンのような表示になる。
俯仰角0度などの水平探知でよく現れる雑音の一つに表層ノイズがある。これは自船の前後から左右方向まで一様に現れる。強烈な雑音ではないが広範囲に表示される。
ここで、ソナーの探知角度である俯仰角を水平方向、またはそれに近い角度に設定した場合をみてみよう。水平探知では、探知ビームは海面近くを指すので、海面からの反射など不要な反射波が返ってくる。
最近、プレジャーボートに人気が出始めたサーチライトソナー。
俯仰角は画面の右上に表示されている。

海面反射は表層ノイズとなって画面上に現れてくる。それは右図のようなパターンである。特に、画面の中心の自船付近では雑音が多く表示される。近場からの反射波が強いためだ。
こんなとき、探知角度を少し下げてみると雑音が少なくなる。ソナーの探知ビーム幅は17度程度なので、俯仰角を5度から7度ぐらいに下げてみるとよい。
探知角度を水平にしていると、海面反射などによる表層雑音が現れる。もちろん、角度を水平から下げると雑音が除去できる。
探知角度を水平にしていると、海面反射などによる表層雑音が現れる。もちろん、角度を水平から下げると雑音が除去できる。



●自航跡、他船航跡の表示
水平方向を探知中のソナー画面では、船の航跡をとらえることがある。航跡は気泡の固まりであるため、ソナーから発射した超音波は、まともに航跡に反射されて元のところへ返ってくる。強烈な反射である。
自船の航跡、他船の航跡とも強い反応として現れるが、航跡独自のつながったパターンで表示されるので、魚群反応との識別は容易にできる。

通常、自航跡は画面の中心部から画面下方に広がりながら伸びる。他船の航跡はそれなりのパターンで現れる。釣り場などでは他船が密集するので、航跡が多く生じることがある。
また、自航跡も表示される。自船が直進中は画面中央から下方に出ているのが自船のそれである。
もうひとつ、自船のプロペラノイズも反応する。プロペラの回転による雑音は画面の中心、すなわち自船位置から後方へ伸びてゆく。これは自船のプロペラ回転によって生じる音源をソナーがとらえるために生じるもので、プロペラが回転している限り避けられない現象だ。

さて、ここで舵を右へ切ったとしよう。自航跡は大きく円弧を描くので、画面上にはその形が自航跡映像となって現れるが、プロペラノイズの表示される場所はそのまま真下方向となるので、分離された表示になる。もちろん、俯仰角を10度程度以下に下げればこれらの雑音は画面から消える。

他船と自船の航跡が表示された例 自航跡とエンジン雑音が現れた例
俯仰角を0-5度に上げ、水平方向を探知しているときは、他船の航跡や自船のプロペラ雑音が現れる。10度程度まで下げるとこれらの反応はなくなる。左は他船と自船の航跡が表示された例、右は自航跡とエンジン雑音が現れた例を示す。

文:須磨はじめ

ミリオンエコー出版株式会社発行
「ボートフィッシング」2月号より

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