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  カワハギ釣り  
  匠からの伝承<TAKUMI karano DENSHOU>第3回は実釣編として、エサ盗り名人の異名を持つターゲット”カワハギ“にスポットを当て、魚群探知機の活用例を含めながら紹介します。  
 
●カワハギはこんな魚
カワハギ科に属し、ハゲ、キンチャクなどの地方名を持つカワハギは左右に扁平なひし形の魚体をしていて、口が小さくとがって、頭部と腹部にツノがあります。体色は灰褐色のものを多く見かけますが、釣れる海域の底質によっても異なり、斑紋模様も様々です。体長は35センチくらいにまで成長しますが、釣り船でも30センチオーバーはなかなか出ず、25センチ級でも良型として扱われています。
釣り人が垂らしたエサをハリからコッソリ盗むのが上手いことから”エサ盗り名人”の異名が付けられ、繊細なアタリをキャッチすることが求められる点が淡水のヘラブナ釣りと似ていることから”海のヘラブナ釣り”という人もいるくらいです。
カワハギの魅力は釣趣ばかりではありません。料理する際には名前のとおり簡単に皮を剥ぐことができるうえ、お味の方も大変美味で、釣趣と食味の両面からファンがどんどん増えています。
●生息ポイントを魚群探知機で探そう
分布は本州全域で、沿岸近くの水深5〜70メートルの岩礁帯とその周りの砂泥地に生息しています。
水温が高い夏場には水深20メートル前後に広く分布し、2尾程度の少数で活動する傾向にあることをスキューバダイビングにおいて確認しています。夏場の生息場所は水深が浅いものの一緒に行動する個体数が少ないので魚探で反応を見つけるのが難しく、もっぱら魚探画面に映し出された海底地形から生息していそうな岩礁帯とその周りの砂泥地を探すことになります。
逆に水温が下がる冬場には水深50メートル前後の岩礁帯付近でまとまった数で行動する傾向にあり、魚探にも海底付近に群れとして反応をキャッチできる可能性があります。ただし、魚探反応だけでカワハギと断定するのは難しく、結局のところ、仕掛けを投入して確認することになります。やや水深が深い場所を攻めると外道として下の画像で示したウマヅラハギがよく掛かってきます。このウマヅラハギはカワハギよりも大物が釣れやすく、カワハギに勝るとも劣らない美味な魚なので外道とはいえ、キープする釣り人がほとんどです。

定番外道のウマズラハギ(上)と本命のカワハギ(下)
●カワハギの攻略
この釣りの魅力は何と言っても難敵相手に、してやったりの喜びだと思います。ハリ掛かりさせることが難しいものの、掛かればカンカンカンと来る金属的な引き味は格別で、この感触を味わいたくてカワハギ病に掛かってしまったボートアングラーも多くいます。そのカンカンカンを味わうためには、まずはタックル選びが重要で、竿は外ガイド式の1.8〜2.1メートルで、8:2の先調子がよく、リールは小型・軽量かつ高速巻上げが可能なギヤ比5以上のものがお奨めです。
釣法は大きく分けると以下に列記したような3通りがあります。
  1. 聞き釣り…竿先の変化を注視しつつ、仕掛けの長さの半分くらいを誘い上げたり、誘い下げたりして、時々聞き上げて合わせる釣法。
  2. タタキ釣り…オモリを底に着けたまま、糸を緩めたり張ったりして、5回ほど仕掛けを小刻みに揺さぶる。その後、ゆっくりと聞き上げる釣法。
  3. たるませ釣り…集魚板や中オモリを使って、仕掛けを海底に這わせる。その後、ゆっくりと聞き上げる釣法。
ただし、上記1.〜3.の釣法のうち1つだけを一日中行なうのではなく、時間によって変化させる必要があります。つまり潮流や水温、潮色よって魚のタナや活性が変わるので、状況によって変化させる必要があるのです。ベテランはその状況に合った釣法をいち早く見つけ、どんどん釣果に差をつけていきます。中には上記1.〜3.をミックスしたような釣法で実績を上げている人も多く、そのあたりが場数を多く踏んだベテランのノウハウとなっています。それぞれの釣法に合致した仕掛けもありますが、それにつきましては釣り雑誌などの専門書に譲ります。最後にボートフィッシングにおけるカワハギ釣りの工夫例について少しばかり紹介します。
ハリ数を多くする
ハリスを短くする
小さなアタリを的確にキャッチするため、ハリスを1センチ程度にまで短くする。
仕掛けをもう1セットスタンバイ状態にしておく
エサを付けた仕掛けをもう1セットスタンバイ状態にしておき、手返しの度毎に仕掛け全体を付け替えることで手返し時間を短縮できる。
アサリ以外のエサの使用
新鮮なアサリが一般的に使われるカワハギ釣りですが、別にアサリにこだわる必要はありません。
魚屋で入手できる生の貝類でしたらほとんどが使用可能で、ハリへの付け易さとエサ持ちの良さから いろいろ試してみるのが楽しいかもしれません。
また、釣具店にて真空パックで売られているバイオワームを小さく切ったものでも十分通用するので、 釣行時に予備としてカバンに忍ばせておくと重宝するかもしれません。
海鮮居酒屋などでカワハギを食べた経験のある方も多いと思いますが、15センチほどのサイズながら、お値段がとても高かったのではないでしょうか?この冬は、マイボートで良型カワハギをゲットし、難敵を攻略した喜びを噛み締めながら、お造りやキモ和えで1杯やってみてはいかがでしょうか。
 
最後に注意点を1つ・・・
カワハギ釣りは釣り人を熱くさせる釣りの筆頭で、ゲーム性も高く楽しいものです。しかしながら、ついつい熱くなり過ぎて全神経を釣竿の穂先に集中しずぎると、周りが見えなくなる恐れがあります。ボートフィッシングでは他船が接近してこないか?天候や海況が変化する恐れがないか?…常に見張りを励行をお忘れなく。
 
  次回は実釣編第3弾として「スミイカ釣り」を紹介します。  

 
 
  魚探四方山話 vol.3
「魚探と箱メガネを併用しよう!」
海の透明度がどんどん増すこれからの時期は、透明度が夏場の十倍くらいまで達することさえあります。箱メガネがあれば、ボート上から水深30メートルくらいの海底まで確認できる場合もあります。反面、あまりにも潮が澄みきっていると、魚に仕掛けが見破られ、まったく釣れないという状況に陥るかもしれません。そんな時は、一旦釣りを中断し、箱メガネを使って水中を観察してみるのも楽しいものです。箱メガネを覗いて見える海底地形と魚群探知機に映し出された海底地形を比較することで魚探の表示傾向やクセもある程度把握できるようになります。特に海底地形の変化に富んだ所でボートをゆっくり進め、魚探画面の映像から海底地形を想像し、箱メガネを覗いて正解を知る…この繰り返しは、魚探画像から海底を推測する大変良い訓練になります。透明度が増すこれからの時期、魚探とともに箱メガネをボートに積み込み、是非一度試して見てください。
 
 

LS6100

箱メガネ
 
 
 
 
カートップボート 友恵丸 船長 小野信昭
 
     
 
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